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手技療法の種類や具体的な施術方法|手技療法で可能な5つの作用

病院では主に『物理療法』や『薬物療法』を中心として行われますが、私たちのような柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、整体師の場合は『手技療法』が中心となります。

そこで、今回のブログでは手技療法の種類や施術方法、手技療法を行うことのメリットについてお話していきます。

手技療法の種類と施術方法

一概に手技療法と言っても1つではありません。国家資格者しかできないものや民間の資格でも出来る手技療法まであるので見ていきましょう。

柔道整復術

骨折、脱臼、捻挫、打撲、挫傷と呼ばれる骨や関節、軟部組織の損傷に対して、制服術や固定術を用いて正しい位置に矯正させる方法です。

「ほねつぎ」や「接骨師」とも呼ばれて、日本の伝統医療としてWHOの「伝統医療と相補・代替医療に関する報告」で紹介されています。

鍼灸

身体に「はり」や「きゅう」を使用して刺激を与えることで慢性疾患や健康増進の為に行なう東洋医学、中医学に基づいた治療法です。鍼灸は1つ1つの資格に分かれており「はり師」「きゅう師」の2つの免許を持っていると鍼灸治療が行えるということです。

あん摩

『擦る』『押す』『揉む』『叩く』という刺激を衣服の上から与えて、ホメオスタシス(恒常性維持機能)を反応させるための手技療法となります。

あん摩とは『あん:押さえる・摩:撫でる』という意味があります。

マッサージ

皮膚上に直接刺激を与えて心臓に向かって刺激を入れる(求心性)手技療法です。直接皮膚上を滑らせるような手技療法となるので、オイルやタルクと言われる滑剤を使用して刺激を与えていきます。

指圧

母指や四指、手掌を使って経穴と呼ばれるツボに対して刺激を入れて押圧する方法です。マッサージとは違い、衣服の上から刺激を行い遠心性の刺激を与える手技療法となります。

カイロプラクティック

脊椎を整える手技療法となりWHOも補完代替医療としての位置づけをしているものになります。アメリカやカナダ、EU諸国などの40か国では専門職として法制化していますが、日本は法的な制度が無い為民間療法として扱われています。

オステオパシー

脊椎を整えるカイロプラクティックとは異なり、筋骨格系、運動器、循環器、脳脊髄液の循環を手を使って治療を行う手技療法となります。筋膜リリースと呼ばれる方法もオステオパシーの技法を応用した1つの技法でもあります。

整体

民間療法の1つで、身体の骨格・関節のゆがみを矯正することによって筋肉も調整させる手技療法です。

しかし「整体」という手技療法に対して共通定義がないので1つの技法としているわけではないので店舗や施術者によって方法は異なります。

操体法

客観的に骨格を観察して運動系の歪みを治療する手技療法です。本来は医師が実際に行なっていた物ですが、現在では理学療法士の方が病院内で行う手技療法の1つとされています。

手技療法を行う作用について

手技療法を行うことで体に与える作用は大きく分けて5つになります。

・皮膚
・筋肉
・神経
・循環器系
・血液、リンパ液

この5つに対して作用がありますので、詳しく説明していきます。

手技療法で皮膚に及ぼす作用

痛みのセンサーでもある「真皮」に対して直接刺激を与えることは出来ませんが、知覚神経の反射を利用して、血管を拡張させて血流を増加させてくれます。

手技療法で筋肉に及ぼす作用

手技療法で二次的に筋肉の収縮を行わせて、血流量を増加させていきます。

手技療法で神経に及ぼす作用

弱い刺激の手技療法では、神経に対して興奮作用を起こさせます。反対に強い刺激は鎮静作用を起こさせます。

準備運動目的で手技療法を受ける場合は弱い刺激で行い、整理運動目的の場合は強い刺激で行うことがあります。

手技療法で循環器系に及ぼす作用

あん摩マッサージのような『擦る』『揉む』といった手技療法を行うことで、血液やリンパ液の循環を促進させて痛みの除去や疲労の回復に役立てます。

手技療法で血液、リンパ液に及ぼす作用

血液は筋肉を動かすことで循環するのですが、リンパ液は循環しない為手技療法を行うと有効的です。キネシオテープを用いてシワがよるのも、リンパ液の流れを良くするために使用することがあります。

まとめ

手技療法は沢山の種類がありますが、実際の所どれも素晴らしい手技療法です。まずは手技療法から学ぶことが入りやすいかもしれませんが、『何故痛みが出たのか?』『何故そのようなことになってしまったのか?』この部分を理解できると、沢山の主義療法を学ぶ必要は無くなってくるので、手技療法も大事ですが理論や身体の構造を理解することも大切です。

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